理学療法士のお仕事

名古屋の理学療法士・トレーナーのふっくんです。

よろしくお願いします!

 

最近、「自分の当たり前は他人にとっては当たり前ではない」

という当たり前のことを実感することがありました。

 

それに関連して、

自分の中の当たり前についていろいろ考えていたところ、

自分では当たり前だったけど他の人にとっては実は当たり前じゃないかもしれない

ということをお伝えしてみようと思い、

文章にしてみました。

 

自分は理学療法士として今はペインクリニックで働いています。

理学療法士は専門学校や大学で3-4年勉強し、病院などでの実習を経て、

卒業することで受けられる国家試験に合格することで、

理学療法士となることが出来ます。

 

リハビリテーションの専門職種である理学療法士

みなさんのリハビリのイメージとはどのようなものでしょうか?

 

理学療法とはなにか?

と言いますと、法律では

身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と決まっています。

難しいですよね。

 

つまり、病気やケガで身体が不自由になった方に対して、

寝起きや立ち座り、歩くといった動作ができるように

運動や色んな刺激を用いて回復を図るのが仕事というわけです。

 

もっと簡単に言えば、「身体・動き・動作の専門家」というわけです。

病院で、患者さんと一緒にストレッチしたり、筋力を強化したり、立ち座りや歩く練習をするといったイメージはわかりやすいのではないでしょうか。

 

ただし、

私が理学療法士として、10年以上にわたり、多くの患者さんのリハビリに携わってきた経験から言えば、それは私の仕事の本質ではありません。
 
私は患者さんに対し、何に困っていて、どうなりたいかを徹底的に聴取し、
実現可能な目標を共有し、患者さん自身が気づかない能力を引き出すことで、患者さん自身のなりたい姿の実現をサポートしてきました。
問題解決・目標達成サポートこそが私の仕事であり、その一手段が理学療法という
運動や各種の刺激を用いた動作の回復であると考えています。

 

ちなみに余談を申しますと

理学療法士の中には、

「マッサージをする人」というイメージをものすごく嫌う人がおられます。

それはマッサージがある面で受け身な治療であり、

動作の回復を図るには患者さん自身が自らの身体を改善させていくという

主体的な意識とかけ離れてしまうこと、

昨今の無資格での慰安目的のリラクゼーション店のイメージと混同されるのを

嫌ってのことと思われます。

また、マッサージは患者さんウケがよいのですが、

患者さんの本当の問題の解決に繋がらないまま

漫然とした施術がなされてしまうこともあるため、

多くの否定派が存在すると考えられます。

 

私自身の考えとしてはマッサージがダメというわけではなく、

多くの理学療法士が、それぞれ自分の仕事に誇りをもって取り組んでいるため、

そのような議論が起こっているものと前向きに捉えておる次第です。

 

少しでも患者さんのお役に立てますよう、

精進していきたいと思います。

 

 

勉強の近況

名古屋の理学療法士・ふっくんです。

 

最近は友人と院内業務改善のアイデアを語り合ったり、

脱線して臨床のお話になったり、

別の友人とメンタル面のワークをしたり、

オンラインで超音波エコーの研究会を聴講したりと

非常に学び多く過ごしております。

 

コロナ禍で制限があり、人と会えず寂しく、また不便な面もありますが

オンライン○○が当たり前になったことは

距離を超越し、お金・時間を節約できるので非常にありがたい限りだと思います。

e-learningも当たり前になっていますよね。

技術の発達に感謝。

 

さて、

自分は今は慢性疼痛について学んでいますが

慢性疼痛は多面的な評価が大事と

まず第1に言われます。

 

痛みって身体の痛みが真っ先に浮かびまずが、

心の痛みもあるわけで、

その心理面・精神面の苦しみと身体的な痛みが密に関わっているというのは

痛み治療の専門職の間では周知の事実となっております。

 

自分はもともと運動部で身体の機能や使い方、良い動きなどに興味を持っていました。

でもそれにも増して、人そのものへの興味を強く持っています。

理学療法学科でなければ心理学部を志していました。

そんなわけで、人の悩みや不安、心配を解決できる方法にも当然興味津々です。

 

どうすれば悩み、不安、心配、怖れが軽減できるのか、

心理面がどのように人の生活・行動に影響しているのか、

どうすればよりよい方向へ行動できるのか、

究極的にはどうすれば幸せになれるのか・・・、

そんなことを仲間と話したり、

考えたりしています。

 

アドラーの読書会もその一環ですね。

ちなみにアドラー

すべての悩みは対人関係の悩みである。

幸せとは所属感、幸せとは貢献感である。

そんなことをおっしゃっていたように思います。

 

気になる方はまた詳しくお話いたしましょう。

今後ともよろしくお願い致します。

独りでやらない

名古屋の理学療法士・ふっくんです。

 

ちょっと院内の業務改善について

色々と取り組んでおります。

 

少し頭を悩ませることがありまして、

お友達2人に連絡し、相談に乗ってもらいました。

 

二人とも賢いし、優秀だし、熱意あるし、優しいしで

出来た方々です。

 

さて、

問題が生じたとき、皆さんはどうしますか?

 

自分は大事なのは

「独りでやらない」

ことだと思ってます。

 

人一人の力なんてたかが知れてます。

今ある知識だって、諸先輩方が研究して、教えてくれて、

身についたもので、

いわば「巨人の肩の上に立つ」状態で過ごしているのです。

独りでやろうとすると

未熟でレベルの低い、視野の狭い範囲でしか見られません。

先行く方々、レベルの高い方々の方が高い視点で物事を見られます。

先輩がしたたくさんの失敗を教えてもらうことで、

効率よく成長できます。

同僚・後輩も自分とは違う観点から物事を見ているはずです。

「三人寄れば文殊の知恵」

常に新しい発見をすることが出来ます。

 

学校のテストは一人で解かないといけませんし、

正解はありません。

一方で、社会の問題は、

みんなで協力して考えて、

よりよい解決策を導き出し、

出てきた解答をみんなで協力して最適解に近づけることが大事。

 

そんな協力関係を創れる人、

そんな仲間を持ち、素直に力を借りれる人、

快く力を貸してもらえる人、

そんな人でありたいなと思います。

 

今日は仲間と話せて楽しかったし

幸せな1日となりました。

良いヒントをもらえました。

 

効率的に能力を伸ばし、成果を出し、

よりみなさんのお役に立ちたいと思います。

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

強みを発揮する:就活・キャリア・働き方

名古屋の理学療法士・ふっくんです。

 

標題の件について。

非常にざっくりした言い方になりますが

物事や仕事、ひいては人生においてもですが

「強みを発揮する」

といろいろとうまくいくようです。

 

強みとはなんぞや。自分の強みってなんじゃい。

って思いますよね。

 

身近で簡単な言葉で言えば

「長所」

ということになります。

 

学校では各教科の総合点が重要な場合があるので、

伸びしろのある苦手科目を重点的に

勉強した方がよい場合もあります。

 

一方で、

社会にでたら色んな人と分業して協力した方が効率がよいため、

苦手なことを嫌々頑張って長時間を克服に充てるより、

苦手なことは周囲に任せ、得意なことでバンバン成果を出して

自分も楽で周りにも喜んでもらえた方がよいわけです。

 

働くことは傍・楽。

周りを楽にする。分業する。協業することからきているといいます。

 

運動が得意な人、図工や技術家庭科が得意な人、

数学などの計算が得意な人、国語で人と話す・聞くが得意な人が

学校にいます。

 

もし狩猟時代であったとしたら、

運動が得意な人はとことんマンモスを追っかける。

図工や技術家庭科が得意な人は狩の道具:弓矢や槍を大量に生産する。

計算・分析が得意な人は作戦を立てる。

コミュニケーションが得意な人はみんなをまとめて作戦を実行する。

 

一人で作戦立てて、道具も作って、狩りにも出て・・

よりよっぽど効率がよさそうです。

 

まさに「適材適所」というやつです。

 

では自分にどんな強みがあって

どんな人材でどんな場所が適するのか。

 

そこが問題です。

 

必要なのは自己分析。

 

諸先輩方からは

こんな風に考えるよう学びました。

 

ビジネスでのフレームワーク

will・can・must:

やりたいこと(好き)・できること(能力)・すべきこと(社会・会社からの要望)

 

ポジティブ心理学での

MPS:meaning(意義)・pleasurer(喜び)・strengths(強み)

 

私のメンターのおっしゃる

好きで得意をマネタイズ(will・can・money)

:mustをうまく達成すればお金はついてくるという考え方

 

などそれぞれの項目が合致するところで勝負せよと。

各項目の重複する部分で

活躍できると精神的なストレスもなく、非常に幸せですよね。

 

それではさらに掘り下げて、

強みはどのように見つけるか。

一つの方法としては私は

「ストレングスファインダー」というものを紹介されました。

 

これについては

ググってください。

 

というのは冗談ですが

詳しくはまた後日お話させていただきます。

 

ちなみに自分の強み上位5項目は

・調和性:対立を避け、同意点を探り、調和へ向かわせようとする。

・ポジティブ:人を褒め、微笑みかけ、状況のポジティブな面を探す

・自我:意義ある人間として他人の目に映りたい

・共感性:周囲の感情を察する

・個別化:人の個性に興味を惹かれる

です。

 

さて、

なぜこんなことを言い出したかというと

先日職場内ミーティングがあり、

利害等の関係で意見が割れました。

 

こんなことしょっちゅうです。

より良い職場となり、患者さん・地域の役に立てるよう日々切磋琢磨しているということでしょうか。よいことではあります。

よいことではあります、「が」、少しギスギス感や対立感を感じると

自分、非常にストレスを覚えます。。。

 

そこをうまく解決して上記の強みを生かせると

自分も職場も患者さんもみんなハッピーだなぁと思ったのです。

そんな風に強みを活かして日々過ごしたいものです。

 

自分は人とかかわること、人の話を聴くことが好きですので、

皆さんの強みや経験、強みがわからないなどの悩みを教えていただけると

とても喜びます。

機会があればぜひお話いたしましょう。

 

今後ともよろしくお願い致します。

リハビリテーションを学ぶ後輩・学生指導メモ

名古屋の理学療法士・ふっくんです。

 

同僚が学生指導で悩んでいましたので

自分の思うところをメモのごとくまとめていきたいと思います。

 

 

【後輩指導・学生指導で伝えるべきこと・意識すべきこと】

教育の目標は「自立」

そこに向けて、

魚を与えるのではなく、魚の取り方を教えることが大切。

 

これは

患者さんの「自立」を目指す理学療法リハビリテーションにおいても

もちろん重要で自分での主体的に問題を解決できる能力をつけるサポートをするのが大切と考える。

 

つまり、自分の成長・後輩の成長・患者さんの改善は

人間がより良い状態になるという点に関し

すべて同じであるため、いつも行っていることを相手に合わせて行えばよい。

 

【全体を通じて】

・主体性を引き出す(興味のありかを知る)

・学習段階を意識:認知-連合-自動

・相手の学習レベルに合わせる(最近接領域・ちょっと難しいレベル)

 →特に実践ではなんとかできるレベルで実践させる

・相手の言語化を促す

・目標を共有する(実習全体・日々)

・現状を確認する

・課題を明確にする

・課題を細分化する

・局所-全体を意識する(時系列:今と過去・未来、身体:単関節-全身)

・枝葉ではなく幹、本質を重視

・今でなく将来を見据える:キャリアの視点も提示

マインドセット人間力についても触れる

・できるだけ面白いと思ってもらえるとよい

・教えられる方は委縮しがちな状態であると認識する

・課題を分離する

・教えられることは余すことなく教える(情報のシャワーを浴びせる・理解できなくてもよい)

・正解ではなく最適解を探す

 

まだまだありそうですが、

実習後の人生の成長をさらに加速させるような、

レバレッジがかかるような

実習になると最高ですね。

 

以下、方法論。

 

【専門力】

コミュニケーション:

評価:問診・検査・統合と解釈

治療:

など

【キャリア】

・・・・・・

 

 

この辺りはまた後日

 

今後ともよろしくお願いします。

臨床視点のお話(日々の活動量が大切というお話)

名古屋の理学療法士・ふっくんです。

 

本日はケースカンファレンス。

患者さんに対し、どのように治療していくかという話合いです。

 

理学療法士は、

患者さんの状態について、さまざまな面からみていきます。

 

私は基本である、

ICF国際生活機能分類を大切にしています。

 健康状態:どのような病気やけがか

 心身機能/構造:筋力や関節の動き、痛みはどうか

 活動:どのくらい動けるか(寝起きや食事・トイレ・歩行)

 参加:どんな社会的役割があるか(仕事や趣味活動)

 個人因子:どんな人か(年齢、性別、どんな性格でどんな価値観を持っているか)

 環境因子:自宅や職場の環境、家族・友人等の人間関係、公的資源の活用状況など

 

人はこれらの状況が互いに影響し合って

存在しています。

 

理学療法士は心身機能/構造と活動を軸に、

これらの各項目をもっともバランスよく診られる職種だと

先輩から教わり、

自分もそうあろうと常々思っております。

(他職種の方、すみません・・・。)

 

このICFとの関連で

臨床でよく意識するのは

・活動-機能構造連関

・痛みの恐怖-回避モデル

です。

 

活動-機能構造連関は

活動は機能に影響を及ぼし、

機能は活動に影響を与えるということです。

例えば、

筋力がなく、階段を登れないという人がいます。

この人に対し、筋力を上げるよう訓練をすることで、

階段を登れるようにするのが機能→活動です。

反対に、

筋力がなくて階段がなかなかのぼれないけれども、

自宅や趣味活動の場でどうしても階段を上らないといけない。

手すりを使ってでも、手伝ってもらってでも、

毎日出かけて、毎日階段を上る。

このような活動が立派に訓練になり、筋力という機能が上がる。

つまり、活動→機能への影響となるわけです。

 

ネガティブな例では

おひとり暮らしのご高齢の方が、

大変だけども、何とか買い物をして、掃除をして、ゴミ出しをして・・・

なんとか過ごしているから体力が保たれていた。

それが、老人ホームへ入り、安心・安楽ではあるけれど、

いろいろと手伝ってもらい、自分のことをしなくなった

(活動をしなくなった)

ために、一気に体力が落ちてしまう。

こんなことも考えられます。

 

なので、

患者さんに合わせた治療・訓練(機能)と生活指導(活動)をして

機能と活動、

クリニックでのリハビリと、生活上での自分自身でのリハビリ、

両輪で

患者さんにより良くなっていただこうと思っております。

 

・痛みの恐怖-回避モデル

についてはまた後日。

 

今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

ハードワークをこなす(決意)

名古屋の理学療法士・ふっくんです。

 

現在、職場に学生が臨床実習に来ております。

慣れない環境・慣れない人間関係の中、日々が新しく学ぶことだらけ。

身体的にも、精神的にも大変ですが、

その分大きく成長する機会となります。

 

自分や仲間がそうでした。

 

引き続き、頑張ってほしいものです。

 

さて、学生さんはそんなハードワーク真っ只中。

私は患者さんに、

「少し辛いなというくらいがいい運動になっているという証拠ですよ。頑張りましょう!!」

と声かけしております。

 

筋力を向上させる際には

「過負荷の原則」というものがありまして、

すごく簡単に言えば、

現状より少し強い負荷をかけることで、筋肉が成長する。

ということです。

 

これは人間の成長でも同じ。

少し難しい課題、辛い練習や苦しい時期を乗り越えることで

人間的に成長するものだと思います。

 

一方で、最近の好きなこと・楽しいことに集中することで

より成功しやすいのだという考え方もありますが、

別に相反するわけではありません。

好きなことを、夢中になって、たくさん練習することで、

苦にせず、自分に過負荷を与えて成長しているということだと思います。

 

どうせ勉強や練習やワークをするなら楽しんでやれるといいですよね!

ということです。

 

さて、学生にも患者さんにも日々ハードワークをしてもらうわけなので、

改めて自分もハードワークに取り掛かろうと思います。

 

まずは専門の痛みについてのお勉強を日々進めます。

ペインリハビリテーション学会の学術大会があったり、

e-learningのプログラムが準備されたりしています。

学会の諸先輩方に感謝しつつ、

学びを深め、

患者さんに還元できるよう取り組む所存です。

 

このブログに、

学び→アウトプットの毎日を記録したいと思います。

 

頑張りますので

今後ともよろしくお願い致します。